概要

3つのポリシー

岐阜大学医学部医学科における3つの方針

卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

岐阜大学医学部医学科は,以下のような能力を備えた卒業生を輩出します。

  1. 医療・保健の専門職としての基本的な知識力・判断力・問題解決力
  2. 知識に裏付けされた医師としての基本的技能及び態度
  3. 社会人としての素養を高め,自然科学的・社会心理学的方法を統合して,医学的問題を適切に解決する能力
  4. 生涯にわたって個人・集団としての資質向上をめざし,常に自らを省察し,たゆまぬ自己指導的な学習ができる実践力

本学科は,卒業生の上記能力の修得・達成を保証するために厳格な単位・卒業認定を行い,学位を授与します。

アウトカム(専門的能力の要素) アウトカムの内容 達成すべき水準
基本的知識と判断力(課題発見,論理思考) 医療・保健の専門職,命を預かる者として,"人の正常状態","人の病的状態","人と社会"についての基本的知識を切磋琢磨し合いながら身に付け,それらを駆使し,能動的に様々な課題を見つけ,それを論理的に判断し,状況を正確に把握することができる。 人の正常状態 身体の正常な構造と機能を説明できる
ライフサイクル(発育と老化)を説明できる。
精神機能と行動,人間関係,社会との関わりを説明できる。
人の病的状態 疾病の生物的・環境的・心理社会的要因を説明できる。
病的状態における構造と機能の変化を説明できる。
主要疾患の病態生理、診断・治療原理を理解して判断できる。
人と社会 疾病予防、健康増進の重要性について説明できる。
保健・医療システムを説明できる。
地域医療保健,国際医療保健の重要性について説明できる。
分析力と問題解決力(課題発見,計画,論理思考) 医療・保健の専門職、命を預かる者として,自然科学・心理・社会学を統合し,疾病の要因や診断・治療原理について様々な視点から"分析・判断"ができ,常に医療安全意識を持って,患者が抱える様々な問題について"問題解決"ができる。 分析・問題解決 学習課題・医学的問題の能動的な同定ができる。
問題に対する的確な判断ができる。
自然科学と心理・社会学を統合した問題解決ができる。
根拠に基づいた的確な鑑別診断と臨床判断ができる。
医療安全意識(問題発生の未然の防止)を身につける。
科学的研究に必要な論理的思考力・分析力を身につける。
実践力(傾聴,発信,把握,課題発見,論理思考,計画,実行,管理) 医療・保健の専門職,命を預かる者として,基本的な"診断技能"を習得し,想定される様々な状況において適切な"コミュニケーション能力"(傾聴力・状況把握力・発信力)を発揮し,医療における"治療・マネジメント"と,自分自身の学習に関するマネジメントができる。 コミュニケーション 社会人として適切なコミュニケーションができる。
患者・家族と適切なコミュニケーションができる。
医療チームにおいて協調性のある行動がとれ,指導力を身につける。
診療技能 適切な医療面接(病歴聴取と説明)ができる。
正確な身体診察(正常所見と異常所見の同定)ができる。
基本的臨床検査を実施し,結果を判断できる。
根拠に基づいた的確な鑑別診断と臨床判断ができる。
情報収集とエビデンスに基づいた診療ができる。
正確な診療録記載とプレゼンテーションができる。
治療マネジメント 患者マネジメントプランを立案できる。
基本的な治療・処置を実施できる。
救急疾患を理解して基本的な救命処置ができる。
自己の学習のマネジメントができる。
倫理観と省察力(傾聴,発信,把握,課題発見,創造思考,論理思考,計画,実行,管理) 医療・保健の専門職,命を預かる者として,常に崇高な倫理観を持ち,博愛・慈愛の精神を求め,医師としての品位を保ち,全人的医療を率先して行う責務を一生涯全うして"患者に対する責務"と"社会に対する責務"を果たし,自らの医療に対する評価や意見を常に謙虚に受け止め,自らの能力の限界を知り,省察し,それを糧として生涯,自己主導型学習を継続して"実践と省察"を続けることができる。 患者に対する責務 患者・家族と信頼関係を構築できる。
患者に対し誠実で責任ある態度をとれる。
全人的・包括的な診療態度を身につける。
社会に対する責務 専門職としての地域的・社会的責任を自覚する。
社会規範・倫理観・法規に準拠した行動がとれる。
探求心(リサーチマインド)を身につける。
自己の心身の健康管理ができる。
実践と省察 学習成果を実践できるレベルに高める努力ができる。
自らの実践を省察する習慣を身につける。
評価・意見を謙虚に受け止める姿勢を身につける。
自らの能力の限界を知り,他者と協調する姿勢を身につける。
生涯、自己主導的学習を実践する習慣を身につける。
教え学びあう姿勢(教育マインド)を身につける。

教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

岐阜大学医学部医学科は,地域や世界で活躍できる医師を育成するため,以下の方針に基づいて到達目標を明確にした体系的な教育課程を編成し,点検・評価を通じた不断の改革に取り組みつつ実施します。

  1. 基礎・臨床医学を統合し科学的に生命と向き合う能力を培う
  2. 学生中心で能動的に学ぶ能力を培う
  3. 能動的・体験的に問題解決出来る能力を培う
  4. 同僚・チームとともに学び合う文化を醸成する
  5. 地域に根ざした教育や英語教育、海外実習等を通じて、国際的な視野を持って地域や社会で活躍できる能力を培う
  6. 医師としての全人的成長が出来る能力・態度を養う

学修成果の評価については、全学的な申し合わせ及び各科目のシラバスに記載された成績評価項目等に基づき、授業目標への達成度により評価を行います。

入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)

教育理念

岐阜大学医学部医学科は,人間,自然,社会に対する豊かな感性と洞察力を持って教育・研究・臨床に邁進しています。その理念の下に医学の基礎と高度な専門知識・技能を有し,世界と地域の医療・医学の発展に貢献できる優れた医療人・医学研究者を育成することを最大の使命としています。

求める学生像
  • 広い視野と豊かな教養を持ち,医学の修得に必要な基礎知識と学習スキルを持つ人
  • 自ら考えて積極的に行動し,その結果を省察できる人
  • 協調性に富み,相手の立場を尊重しつつ,自らの考えを表現できる人
  • 向上心を持ち,仲間とともに生涯にわたり学ぶ意欲と探究心を持つ人
  • 地域や国際社会で貢献する意志を持つ人
  • 責任感と倫理感が強く,人間性豊かで,生命に対する畏敬の念を持つ人
学力の3要素について
知識・技能

広い視野と豊かな教養を持ち、医学の修得に必要な基礎知識と学習スキルを持つ人

思考力・判断力

自ら考えて積極的に行動し、その結果を省察できる人

表現力

協調性に富み、相手の立場を尊重しつつ、自らの考えを表現できる人

主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度
  1. 向上心を持ち、仲間とともに生涯にわたり学ぶ意欲と探究心を持つ人
  2. 地域や国際社会で貢献する意志を持つ人
  3. 責任感と倫理観が強く、人間性豊かで、生命に対する畏敬の念を持つ人
入学者選抜の基本方針
前期日程試験・後期日程試験

大学入学共通テスト,個別学力試験(数学・理科(2科目)・外国語(英語))を課し,幅広い基礎学力に加えて,特に理数系の応用力および英語力を問い,論理的思考と問題解決能力を評価します。また,面接および調査書により,医療人・医学研究者となるにふさわしい資質・適性・協調性を評価します。配点は,入学者選抜に関する要項を参照ください。

学校推薦型選抜Ⅱ(共通テストを課す選抜)

大学入学共通テストで幅広い基礎学力を問うことに加え,推薦書,志望理由書,調査書,小論文及び面接により人間性豊かで表現力に富み,将来優れたリーダーシップを発揮する医療人・医学研究者となるにふさわしい資質・適性および勉学の継続意欲を評価します。なお,選抜は大学入学共通テストに基準点を設け,基準点以上を得た受験者の中から行います。配点は,入学者選抜に関する要項を参照ください。

私費外国人留学生選抜

日本留学試験及び小論文により,日本語での医学の修得に必要な基礎知識と学習スキルや表現力などを評価します。また,面接により,日本語会話能力や意欲,探求心,意思などを評価します。配点は,学生募集要項を参照してください。


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