コラム

神経所見・検査所見

2020.08.28

カメラ越しの神経診察をどう行うか? -遠隔神経学時代の神経診察-

COVID-19第1波以降,感染を恐れて,ご高齢で合併症をもつ患者さんが外来に受診しにくい状況が生じています.きめ細かい診察や検査が困難になり,病状が悪化する患者さんもいらっしゃいます.このため世界では遠隔医療を導入する動きが加速しています.しかし遠隔神経学(teleneurology)は,患者さんとの交流のしにくさ,診療報酬上の問題,そして何より未体験の「カメラ越しの神経診察」という問題があり,導入は容易ではありません.今回の教室の抄読会では,最近,Neurology誌とCan J Neurol Sci誌に報告された2つの論文を参考に,テキサス大学とトロント大学で行われている遠隔神経学時代の神経診察法を講義しました(後者によるフリーの動画も紹介しました).どのように環境を設定するか?遠隔診療では何ができて,何ができないか?を提示しました.ぜひご意見やご経験などお聞かせいただけると有り難いです.レクチャー38分,質疑12分です.

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