コラム

神経所見・検査所見

2018.11.24

診察の際に心がけていること@第36回日本神経治療学会学術集会

標題の学会にて「短時間で抑える神経所見のとり方」というテーマを与えていただき教育講演を行いました.稀に見るとても難しいテーマでした.忙しい外来の中,症例によっては神経診察を取捨選択し,短時間でできれば確かに良いのですが,思い込みによって重要な所見を見落とし,後で苦い思いをした経験が少なからずあります.先達の脳神経内科医に答えを求めると,ワルテンベルグ教授は「条件付きで神経診察の取捨選択はできる」と述べておられますが,その条件とは「『病気の本質』を問診と最初の一瞥で見出すこと」だそうです.うーん,やはり簡単なことではありません.講演では「問診➔診察➔カルテ記載」の全体を見直し,能率よく,かつ高いレベルで診察を行うためにはどうしたらよいかを,先輩から学んだことや自身の経験を含め提示しました.スライドをご覧いただき,ご意見・ご批判を頂ければ嬉しいです.

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