神経所見・検査所見
2018.03.24
脳炎や急性精神症状を呈した症例では Extreme delta brush を確認しよう!
朝のカンファレンスにて,抗NMDA受容体脳炎の脳波所見である「extreme delta brush」について議論しました.急性期症例の30%(7/23例)に認めたと報告された所見です.特異性が高いので,診断未定の脳炎および急性精神症状を呈した患者さんでは確認が必要です.この所見を認めた症例では,入院期間が長期化することも報告されています.この脳波所見の特徴は,前頭部優位で両側性,高振幅の全般性δ波(1~3Hz)に,20~30 Hzの律動性β波が重畳します.筋電図の混入にも見えなくもないですが,δ波の下降脚のところにβ波の重畳が見られる点が特徴的です.Neurology 2012;79, 1094-1100