コラム

神経所見・検査所見

2018.03.22

緊張性足底反射と足底把握反射

今日の回診で緊張性足底反射(tonic planter reflex)について議論しました.強制把握と同様の現象は足底にも認められ,緊張性足底反射と呼ばれます.つまり第1~2趾の基節部付近に圧迫刺激を加えると,足趾の底屈が生じます.圧迫刺激をやめると正常ではすぐ元に戻りますが,その状態をしばらく保ち続ける場合は異常です.動画のように赤ちゃんにも正常な所見として認められ,足底把握反射(plantar grasp reflex)と呼びますが,この反射は生後10ヶ月頃の立ち上がる時期になると消失します(歩けないので).それ以降も持続する場合には脳の発達障害を疑います.成人では強制把握と同様に,前頭葉障害のある患者さんに出現します.動画はYouTube画像より.

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