コラム

神経所見・検査所見

2017.12.27

カタトニアとカタレプシー

カタトニア(緊張症,緊張病)は統合失調症,悪性症候群,せん妄,薬物の離脱症状などでみられます.抗NMDA受容体脳炎でも高頻度でみられます.カタトニアの病型として,緊張病性混迷,緊張病性拒絶,緊張病性硬直,緊張病性興奮,緊張病性姿勢保持を起こす症候群です.緊張病性姿勢保持のなかには,2つの状態があります.1)患者さん自身が選んだ姿勢を維持しようとする.2)他者が患者さんに受動的な状態を取らせるとそのままの姿勢を取り続ける.後者がカタレプシー(強硬症)で,ギリシャ語で「握りしめること」を意味します.NMDA受容体脳炎では精神症状期のあとの,無反応期の混迷がカタトニアと呼ばれ(緊張病性混迷),痙攣・不随意運動期に見られる異常な姿勢保持がカタレプシーと呼ばれます.写真の右上肢にカタレプシーを認めます(Mov Disord 2014;29, 1539-42).

一覧へ戻る