コラム

神経所見・検査所見

2017.12.27

悪性リンパ腫の腕神経叢への浸潤

Neurolymphomatosisは,悪性リンパ腫による末梢神経や神経叢,神経根への直接的な浸潤による病態を指します.まれな病態ですが,非ホジキンリンパ腫に合併します.とくにびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)の再発としての報告が散見されます.これは末梢神経の血液神経関門(BNB)のため,R-CHOP療法などの化学療法が到達しにくいための再発と考えられています.確定診断には髄液細胞診や生検による病理組織診断が必要になりますが,腕神経叢では生検が困難です.このような場合,FDG-PETが有用で,図のよう特徴的なな所見を呈します(A:Brain 2013;136;2563-78, (a,b).Case Rep Oncol Med. 2013;2013:492329).

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