コラム

神経所見・検査所見

2017.10.20

Minipolymyoclonusという不随意運動

多系統萎縮症(MSA)におけるミオクローヌスについてカンファレンスで議論しました.MSA,とくにMSA-Pの不随意運動としてしばしば見られるのは姿勢時振戦ですが,ときに手や指のjerkyで,irregularで,振幅の小さい不随意運動が,姿勢時もしくは運動開始時に見られます.Jerkyかつirregularであることから振戦とは区別され,minipolymyoclonusと呼ばれています.1970年,SpiroがNeurology誌において,脊髄性筋萎縮症(SMA)の小児患者2例における手指,頭部の不随意運動として記載し,定義付けを行いました.つまり疾患特異性に乏しく,MSAのみならず,SMAなどの脊髄前角疾患やネマリンミオパチー,脊髄空洞症でも報告があります(ビデオはYouTube画像より).

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