コラム

神経所見・検査所見

2017.10.18

爪を観察しよう!(爪上皮出血点)

朝のカンファレンスで,強皮症における爪上皮出血点の観察の重要性を議論しました.リウマチ学では「手は口ほどに物を言い」と言うそうですが,爪を見ることは大事な意味があります.通常の皮膚では真皮下に皮下組織があり,毛細血管を透見することは困難ですが,爪のいわゆる甘皮の部分は上皮が折り返していて,かつ真皮も非常に薄いため,毛細血管がよく見えるのです.肉眼的には爪上皮の出血点として捉えられます(写真左).強皮症,皮膚筋炎でしばしば見られ,混合性結合織病やSLEでも認めます.ダーマトスコープ等で拡大するとより詳しい毛細血管の所見が確認でき,強皮症では病期により変化します(写真右).血流障害に加え,内皮障害を反映しているそうで,評価部位として臨床的な意義が高いのです.

https://musculoskeletalkey.com/clinical-features-and-treat…/

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