コラム

神経所見・検査所見

2017.08.26

要素性視覚発作(後頭葉てんかん)

きれいな図ですが,回診で話題に出た後頭葉てんかんの視覚発作です.目の前に光が見えたり,図のように半透明のカラフルな水玉が出て動いたりします.このような陽性症状だけでなく,暗点や半盲のような陰性症状が出る発作や,物体の大きさや形が変化する発作もあります.単純部分発作であり,後頭葉以外に伝播しなければ患者さんはよく覚えています.発作に引き続いて頭痛も出ます.このため片頭痛と誤診されることもあります.視覚発作は閃輝暗点のようにギザギザではない点,持続時間が数分以内と短い点,カラフルである点等で鑑別できます.カルバマゼピンが有効です(Neurology 49;1479-50, 1997).

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