コラム

医療と医学

2021.06.17

Art of the Brainの世界にようこそ!

今日の回診は時間のゆとりがあったので,最近の私のお気に入り,米国アイカーン医科大学のフリードマン脳研究所が行っている「Art of the Brain」展を映写してみんなで鑑賞しました.今年で8回目だそうですが,年々応募総数は増加し,今回は70点以上の作品が応募されました.応募の唯一の条件は,脳や神経系に関連する作品であることです.いままで会場に展示されたそうですが,今回はパンデミックのためWEB上に無料公開されています.バーチャル美術館(上図)になっていて,入って右上のボタン「Start tour」を押すと自動で回覧できます.まるで囲んだiのボタンを押すと説明も読めます.作品は電子顕微鏡や共焦点顕微鏡,免疫蛍光染色などから,DBS手術のスケッチまでいろいろあります.個人的には,脳オルガノイドから伸長するニューロン(左下図)や,アルツハイマー病モデルマウスの大脳皮質で,老人斑を反応性アストロサイトが取り囲んでいるところなどが美しいと思いました(右下図).自分も標本を顕微鏡で覗いていて「なんて美しいんだ」と思ったことが何度もあります.科学と芸術はまったく別物というわけではないですよね.とても楽しいですので,ぜひご覧ください.
http://neuroscience.mssm.edu/artofthebrain/exhibition/index

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