コラム

医療と医学

2020.03.12

統合失調症は神経解剖学的に2つのサブタイプに分類される-機械学習の威力-

統合失調症の頭部MRIを機械学習プログラムで検討したところ,全体に灰白質の萎縮が目立つサブタイプ1と,灰白質の萎縮は存在せず,逆に大脳基底核の増大(!)が明確なサブタイプ2が存在することがBrain誌に報告されました.サブタイプ1の灰白質萎縮は罹病期間に相関し,発病前より知的機能の障害を認めることも見出され,2つのサブタイプでは病態が異なる可能性が示唆されています.統合失調症はdisconnection仮説に基づく疾患と考えていたので,まさかMRIで相違が見出されるとは思ってもみませんでした(精神科の先生方はどんな感想を持たれるのでしょうか?).いずれにしてもデータからパターンを発見する機械学習の威力はやはり素晴らしく,他の神経疾患にも応用されるだろうと思いました.詳細は下記ブログをご覧ください.

https://blog.goo.ne.jp/pkcdelta/e/5d5869c7a81657f0a4a73bb1f81f7553

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