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岐阜大学医学部に入学して

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岐阜大学医学部医学科1年 梅田 陽七子

1.はじめに

 はじめまして。2022年度に岐阜大学医学部医学科に入学しました梅田陽七子と申します。この度、新入生代表としてこの岐阜大学医学部記念会館だよりに寄稿をさせて頂くことになりました。まず、この寄稿に至った経緯を、自己紹介を含めながら話させてください。
 私は、広島県広島市の出身で、今まで岐阜には縁がなかったのですが、憧れの医師になるために、岐阜大学医学部に入学し岐阜で一人暮らしを始めることとなりました。中高ずっと続けていたバドミントンを大学でも続けるため、岐阜大学医学部バドミントン部に所属しています。
 そして、ひょんなことから令和4年度入学生の学年代表を務めさせていただいています。しかし私は医学部で特に頭がいいわけでもなく、同期より年齢が上なわけでもありませんし、勉強もどちらかといえば面倒くさがるほうで、忘れっぽい面もあります。ですので、同期のお手本となるような学年代表ではないと思います。むしろ、この半年たくさん同期に支えてもらいながらなんとか学年代表としてやっていけています。そんな私ですが、同期の助けになりたいという気持ちは大きくあります。そのため、同期と同じ目線で、協力しあいながら、高めあえるような距離の近い学年代表になることを私は目指しています。
 岐阜大学に入学して半年、新たな人との交流や大学での勉強を通して私は多くのことを感じ、考えました。今年度入学した同期もこの半年を通して私と同じようにそれぞれ様々な経験をしたと思います。そんな1年生を代表して、大学生活で新たに感じ考えたことをここに書かせていただこうと思います。拙い文章ではありますが、どうか最後までお付き合いいただければと思います。

2.新しい環境

 入学して半年も経つと、「高校生若くていいなあ」と言い出す人が増えてきました。年齢は少ししか変わらないのに。かくいう私もそのうちの一人です。大学に入学して授業形態も生活リズムも友達も何もかもが変わり、それに慣れたころ、ふと今と全く違う高校生の時を思い出すと、なんだかそれが半年前どころではないような気がしてくるのです。
 特に私は大学入学と同時に環境が大きく変わりました。慣れ親しんだ広島県を離れ、入試の時にしか来たことのない岐阜で一人暮らしをするとなったときは、どうしようもなく不安でした。親も親族もすぐ行けるところにいない、友人も誰一人近くに住んでいない、家事はそこまでしたことがない。入学式までは、大学生になる期待より不安のほうが大きかったです。
 しかしその不安も入学式まで。新天地で出会う人たちはあまりに興味深い人たちばかりでした。日本トップクラスの進学校から来た人、人より飛びぬけて医学に興味がある人、非常に前向きな人、多趣味でどんなものも楽しむことのできる人。そのような人の話を聞くのは非常に楽しく、なんだか海外旅行にでも来たような感覚でした。自分の知らない価値観に出会うときの高揚感を入学時には頻繁に感じました。今では友人もたくさんでき、大学生活はとても楽しいものだと思うようになりました。そんな楽しい日常をくれる同期や友人、先輩方にこの場を借りて、ありがとうと感謝を伝えさせていただきます。これから卒業するまではまだまだ時間がありますから、大学生にしかできない思い出を、仲間と一緒に作っていこうと思います。

3.人との交流

 そんな楽しい日常を送る中で、人間関係がうまくいかない日もあります。些細なことで喧嘩をしてしまったり、相手のことを苦手だと思い始めるとうまく笑って話せなかったり。特に、関わり始めてまだ間もない友人ですから、話の選別を間違えてしまうこともよくあります。もちろん、人はそれぞれ価値観が違うものですから、衝突することは仕方がないことだと思います。しかし、そのまま衝突したからと言ってその人を避けるのではなく、寄り添う努力はするべきだと私は思います。
 これから先、私たちは医学部を卒業したら医師になり、同僚はもちろん、たくさんの患者さんと関わることになっていきます。そこで苦手だからと言って逃げるわけにはいかず、その人にも平等に接さなければならないことを考えると、今のうちから衝突しても寄り添う経験を積んでおくことが重要なのではないかと思います。しかし、世の中には苦手な人は割り切って逃げるべきという意見も少なくないですし、私もその意見を否定できません。今は先ほど述べたような考え方をしていますが、それが絶対的な正解だとは思っていないので、これからの大学生活いろんな人と関わりながら、しっかり考えていこうと思っています。そのように様々なことに対して悩むことができるのも、大学生ならではだと思います。

4.仲間と助け合い、高めあう

 私は現在、岐阜大学バドミントン部に所属しており、部活のない日にはバイトをしています。勉強に遊びに部活にバイトと、かなり忙しい毎日を送っているため、部活動で疲れ果ててバイトに身が入らないことも時々ありますし、その逆もあります。しかし、はそんな時はバドミントン部の仲間やバイトの同僚が明るく話しかけてくれるため、徐々に私も元気を出すことができています。
 そんな時、私は高校時代にバドミントン部のコーチから常に言われていたことを思い出します。それは、「自分が苦しい時ほど、周りのことが見られる人であれ」というものでした。例えば、つらい練習の時にも、仲間は同じくつらい練習をしているのだから、声を出し、応援するといったようなことです。私は、その教訓は本当に大事なことだと思っています。特に、医師という職業の人間はなおさらだと思います。チーム医療について私たち医学部生は受験の前にも後にも頻繁に考える機会をいただきますが、自分がつらい時でも助け合いができる精神がなければ、チーム医療はうまくいかないのだなと毎度そのたびに思います。
 もちろん、自分がつらい時に他人のことを気に掛けるというのは、簡単にできることではないと思っていますが、私もずっと支えてくれる仲間をまた支えることのできる人になり、そして、勉強も部活もバイトも、一つ一つを全力で仲間と高めあっていくことを目指したいです。

5.思い描いた医師になるため

 では、そんな大学生活を経た後にどのように働きたいか。正直、あまり具体的なビジョンはまだ見えていません。それは、岐阜大学の医学部に入ったことで新しく生まれた迷いでした。高校生のうちは漠然としたイメージに影響されて、都市部の大きな病院でキャリアを高く積むことを志していました。しかし、この半年で受けた実習や講義で診療所から大きな病院までいくつもの医療現場を見せて頂くと、自分のイメージと実際の現場の状況は大きく異なっており、様々な職場に興味がわくようになりました。このような経験ができたことは大変ありがたいことだと思っています。
 どのように働くかは未定ですが、どのような医師になりたいかは少し思い浮かべられるようになってきました。それは、先ほど言ったような、同僚を大事にすることができることと、技量がしっかりあることです。この2つをまずは実現できるようにするために、仲間との関係を大事にすることはもちろん、日々の勉強も大事にしていこうと思っています。

6.おわりに

 たちが入学したころから徐々にコロナによる規制は解けていき、withコロナの時代となってきました。私は大学生活で得られる一番大きなものは価値観の違う新しい友達との出会いとそこで作る思い出だと思っています。羽目を外しすぎることの無く、同期や友人とたくさんの経験を積んでいきたいと思います。


令和5年1月30日

 最後にはなりましたが、我々新入生一同、岐阜大学医学部で学ぶことに協力してくださったすべての人に感謝することを忘れず、大いに学び、遊び、経験を積み、医師として人の役に立てるようになりたいと思っています。先輩方にはどうか温かく見守っていただけたらと思います。最後までお付き合いくださりありがとうございました。

掲示者

岐阜大学医学部同窓会事務局

岐阜市柳戸1番1
電話 058-230-6091
FAX 058-230-6092


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