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岐阜大学医学部に入学して

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岐阜大学医学部医学科1年 高永 純平

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始めに

 はじめまして。今年度より、岐阜大学医学部医学科に入学しました高永純平と申します。私は小学生の頃から医師を志していました。そして今年、岐阜大学に入学できたことを光栄に思います。またこの度は「岐阜大学医学部記念会館だより」に新入生代表として文章を寄稿する機会をいただいたので、僭越ながら私の思いを綴らせていただきます。

医師を志した理由

 私は父親が医師の影響もあり、漠然と医師に対する憧れがありました。その漠然とした憧れが‘医師を志したい’というはっきりとした目標に変化したきっかけは小学6年生の時でした。私はそのとき小学校の夏休み合宿で愛媛県に赴いていました。そこでスナックゴルフをする機会があったのですが、その際周囲への注意が散漫になっており友達の振ったゴルフクラブが私の頬に当たってしまいました。出血がひどく、すぐに地元の病院に連れていっていただきました。医師の方にすぐに手術をする必要があると言われましたが、思ったよりも傷が深くその病院では手術できないと判明しました。そこで急遽、実家のある関西に戻ることになりました。海を渡って関西に着いたときにはもうすでに夜中でしたが、運よく形成外科の先生がおられたので手術していただけることになりました。人生で初めての大きな手術だったため、私は手術直前とても不安で緊張していました。そんな私の緊張を察してくださったのか先生が「大丈夫だよ、あっという間に終わるから」と言ってくださいました。その一言で私の緊張も少し和らぎました。手術中もその先生は何度も優しく声をかけてくださいました。そして手術も無事に成功しました。私はこの時、医師としての技術はもちろんのこと、患者の気持ちに寄り添って医療を提供できるこのような医師になりたいと思いました。

岐阜大学を志望した理由

 岐阜大学医学部を志望した主な理由は2つあります。1つめの理由は岐阜大学が全国に先駆けて設置した医学教育開発研究センター(MEDセンター)の存在です。その中でも特に岐阜の地元に住んでいる方に模擬患者になってもらい行う医療面接実習の取り組みに強い関心がありました。この実習で様々な患者さんと信頼関係を構築するために大事なコミュニケーションの取り方を、より実践的に学べると強い魅力を感じました。2つめの理由は岐阜大学が臨床だけでなく研究にも力を入れて取り組んでいるからです。私は特に水疱性類天疱瘡という病気の研究に興味をいだいています。岐阜大学はこの病気の研究において北島前教授以来、先進的な研究を行い国際的にも高い評価を受けていると知り、自分もぜひその研究に参加させていただきたいと感じました。以上の2つの理由から私が目指す医師に近づける最高の環境であると感じ、岐阜大学を志望しました。

岐阜大学での生活

 大学での生活は高校までとは大きく変化しました。高校までは毎日の授業が曜日ごとにあらかじめ決められていましたが、大学では自分で授業を選択することができます。そのため興味のある分野に意欲的に取り組むことができます。私は全学共通科目では以前から興味があった宇宙地球科学や現代文化論、また医療の見識を深めるために医学史の講義を受講するなど様々な分野について学ぶことができ有意義な時間を過ごすことができました。
 専門科目では前期に医学概論、細胞生物学、基礎生理学がありました。医学概論では、救急医療や地域医療などについて実際に働いている方々の現場で感じた生の声をきいて様々な観点から学ばせていただきました。その中でも特に印象に残っているのは、患者さんが精神的苦痛を感じているときに安易に慰めの言葉をかけるのは逆効果であり、患者さんの言葉にじっと耳を傾け「大変でしたね。お辛いでしょう。」という共感の言葉をかけることで患者さんの苦痛を和らげることができるというお話です。医療において患者さんの肉体的苦痛だけでなく精神的苦痛のケアも重要であると感じました。
 また、細胞生物学、基礎生理学は初めての専門的な科目で内容も高度で勉強の仕方もわからず、はじめの頃は悩むこともありました。しかし、自主的に様々な参考書を読んだり、友達と教えあって勉強していくうちに少しずつ理解できるようになり、さらに興味を持つことができ勉強に対する意欲もどんどん湧いてきました。後期の組織学も楽しみです。
 また、このような座学のみならず前期では初期体験実習がありました。盲学校や聾学校、大学病院や消防署など様々な施設に行くことができ、貴重な体験をさせていただきました。例えば、大学病院では実際に看護師の仕事をお手伝いさせていただきました。その際に食事を患者さんの病室に運ばせていただく機会があり、食事を渡す際に「ゆっくりめしあがってください。」と声をかけたのですが、後で看護師の方に「今のとてもよかったよ。」と褒めていただきました。改めて患者さんに寄り添うことの大切さを感じました。また盲学校では、アイマスクで視界を覆い、補助してもらいながら実際に町を歩くということもさせていただきました。補助してもらっているのにも関わらず、その場で立ち竦んでしまうほどの恐怖を感じました。車が横を通過するたびに思わず立ち止まってしまいました。たった10分の体験でこれほどの恐怖を感じたので、普通の生活を送るのには大変な苦労もされているのだろうなと感じました。しかしながら、そのようなことを感じさせないほど盲学校の生徒たちはみなとても明るく、逆に私が元気をもらいました。また施設で働いている方も熱心にお話してくださり、たくさんの刺激を受けることができとても貴重な時間でした。これからの活動にも必ずいかしていこうと思いました。
 また後期には地域体験実習に行かせていただいています。私は医学部本館内の部屋で毎週90分間老人のパートナーさんとお話しさせていただいています。今まで90分間も老人の方とお話ししたこともなくはじめはうまくやっていけるかという不安ばかりありました。しかし、実際お会いしてお話ししてみるとパートナーさんの方はとても優しくすぐにリラックスすることができました。初回の実習で健康についてお話をうかがう予定だったのですが、別の話題で盛り上がってしまい結局健康についてお聞きすることはできませんでした。会話の流れの中で話題を変えることの難しさを感じました。そこで次の週ではあらかじめ今日うかがいたいお話について初めにお伝えすることにしました。すると、とてもスムーズにお話を聞くことができました。また最近ではただ単純に質問をするだけでなく、そこに自分の体験なども織り込んで質問することでよりお互いのことが分かりあうことができ、より良い信頼関係が築けるのではないかなと感じています。こうしたことは座学ではなかなか学べないことだと思うので、毎週とてもワクワクしています。1年生のうちからとても貴重な実習をさせていただいていることに感謝し、またこうした僕たちの実習にボランティアで協力してくださっている老人の方にもとても感謝しています。
 ところで私は大学に入学して一人暮らしを始めました。入学した当初は張り切って行っていた洗濯や掃除が近頃はおろそかになりつつあります。実家にいた時には当たり前のようにやってもらっていたことを毎日することの大変さを理解し、母親のありがたみを感じています。

部活動について

 岐阜大学医学部に入学して最も驚いたことの一つが、部活動の活発さです。医学部の部活ということもあり、そこまで盛んには行われていないのだろうと入学前までは思っていました。しかしながら、入学後の各部活の勧誘はとても熱烈でその雰囲気に圧倒されました。様々な部活を見にいかせてもらったのですが、どの部活の先輩方もとても優しく、親身になって相談にも乗ってくださいました。とても悩んだ末、最終的にはバドミントン部に入部させていただくことにしました。バドミントン部は60人ほど部員がいるのですが、限られた時間の中でみな工夫しながら練習に励んでいます。初めの頃は部活が終わると疲れてヘロヘロになっていましたが、今ではそれも少しなくなり体力がついてきたのかなと感じています。試合にもいろいろ出場させていただきました。特に印象に残っているのが西医体です。2回戦で格上の方と当たり結果的には逆転負けしたのですが、とても学ぶことの多い試合でした。試合で劣勢の状況の時、なぜ自分がおされているのかを考え工夫することができたからです。そのとき僕は緊張のせいか力んでしまいシャトルをあまり深くまで飛ばせていませんでした。試合後に対戦相手の方にアドバイスをいただいたのですが、そのときに「試合中に工夫をしようとしているのがとても伝わってきたよ。この調子で頑張れば君は必ず強くなるよ、保証する。」と言ってくださいました。自分のことを認めていただきとても嬉しくまた対戦相手の方に対するリスペクトの大切さも学びました。僕はこの方のこの言葉を信じて、来年の西医体で強くなった姿をみせたいと思いながら毎回真剣にバドミントンに取り組んでいます。

終わりに

 ここまで様々な角度から大学生活について書かせていただきました。振り返ってみると、自分はとても貴重な体験をたくさんさせていただいているのだなと実感しました。そういった点からも今回このように執筆させていただいたのは、これまでの大学生活を振り返ることができるとてもよい機会に感じました。
 私の素晴らしい大学生活は、周りの方々に支えられているからこそ送れているものであり常に感謝の気持ちを忘れずに持ち続けたいです。そしてその感謝の気持ちを日々の努力の源にしてこれからも大学生活を過ごしていきたいです。つたない文章でしたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

平成29年1月1日

掲示者

岐阜大学医学部同窓会
事務局長 横山年光

岐阜市柳戸1番1
電話 058-230-6091
FAX 058-230-6092


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