コラム

神経所見・検査所見

2018.09.07

いろいろな失調歩行(金曜講義より)

教科書Manual of Neurological Signsの動画を用いた神経症候の勉強を進めています.失調歩行の3種類(小脳性失調歩行,感覚性失調歩行,痙性失調歩行)を解説しました.なるほどと思ったのは以下の点です.

  1. 失調歩行は横から観察し,歩幅のばらつきを確認するとよい.

  2. 失調歩行の際,上肢は(やじろべいのように)横に広げてバランスをとる人がいる.

  3. 軽微な失調を確認する手技としてhopping(片足ケンケン)がある.

  4. 小脳性と感覚性の失調歩行を,歩行の観察だけから鑑別することはできない(深部感覚の診察は必須).

  5. tandem gait(継ぎ足歩行)はwalk heel to toeと呼ぶとわかりやすい

私は失調歩行の横からの観察は行っていませんでした.転倒防止のために患者さんのすぐそばにいると,歩幅を観察しにくいですが,もうひとりに見てもらったり,ビデオを使用したりすれば確認ができるなと思いました.5年生のみんなも食い入るように動画を見ていました(写真はフリードライヒ失調症の歩行を見ているところです).

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