★糖尿病
現在日本では40歳以上の約8人に1人が糖尿病であり、耐糖能異常の予備軍を含めると約3人に1人になります。膵臓から分泌されるインスリンの作用不足によって高血糖が持続すると、身体の働きは正常に保てなくなります。急激な血糖上昇の場合は昏睡などの意識障害を生じ、直ぐに輸液とインスリン治療を行わないと死に至ることがあります。一方、慢性的な高血糖の持続は、病気に特徴的である細い血管障害の合併症(網膜症、腎症、神経症)を生じます。失明、血液透析、足の壊疽を生じる原因の第1位は糖尿病です。腎不全や感染症では死に至ることもあります。太い血管障害も重篤であり、動脈硬化による脳心血管障害が生じる危険性が高くなります。
★外来診療
日本糖尿病学会が認定した専門資格を持ったスタッフ(専門医、療養指導士)による生活指導(食事療法と運動療法)と薬物治療を行っています。また糖尿病だけでなく、肥満、高脂血症、動脈硬化についてもあわせて指導・治療を行います。
★入院診療
外来では治療困難な場合、特殊な検査が必要な場合、また教育入院の適応と考えられる場合など、入院による治療も行っています。また糖尿病に関する検査と教育を目的とした3日~2週間程度の各種クリニカルパス入院(予め、入退院日、入院中の予定がプログラムされた入院)も設けております。入院中は医師や糖尿病療養指導士による糖尿病教室、栄養指導、検査内容やその意義に関する説明、ビデオ学習などが効率よくプログラムされています。