岐阜大学医学系研究科・医学部


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VOICE -岐大医学部から- 退職教授からのメッセージ

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『VOICE-岐大医学部から-』第76回は、平成28年3月をもって退職された、医学系研究科 神経統御学講座 スポーツ医科学分野 教授 松岡 敏男先生にお話を伺いました。

■ 教員生活を振り返って

松岡教授
略 歴
1950年生まれ、専門はスポーツ医科学。
1974年東京教育大学卒業。筑波大学にて準研究員、岐阜大学にて助手、助教授を経て、1995年より岐阜大学教授。1996年に岐阜大学医学部にスポーツ医科学講座が新設され、研究・教育体制の整備を行った。2016年3月をもって定年退職。
岐阜アスレティックリハビリテーション研究会会長(1999-2013年)、岐阜県ラグビー協会理事長(2006-2013年)、日本体力医学学会東海支部理事(2011-現在)、日本教育医学学会大会長(2013.8.23)、日本体力医学学会事務局長(2012.9.20-2012.9.23)。
岐阜県スポーツ功労賞受賞(2014年)。

昭和57年4月に岐阜大学の教員として赴任し、34年間人生の半分以上を岐阜大学で勤めることになりました。途中外部への転出の話もありましたが、岐阜が気に入っていたこともあり、そのまま岐阜大学に残りました。そして、1996年10月に医学部にスポーツ医・科学講座が開設されたのをきっかけに移籍し、スポーツ医学に関する研究を行うようになり、あっという間の20年でした。医学部に新設された講座であり、私の他は事務補佐員一人で、研究室は3部屋のみ、実験機材や備品もありませんでした。

講座に割り振られたスタッフは教授、助教授、助手でしたが、空いているポストがなく、いつポストがもらえるかわからない状態でのスタートでした。

スポーツ医・科学講座としての研究は、動物を飼って研究していくのには資金もなければ実験機材もない、スタッフもいないので、行わないことにしました。研究方向としてはスポーツ選手を対象としたフィールドワークで研究を始めることにしました。

幸い、中学・高校生など色々な世代で実験の協力者として参加していただくことができ、被験者の確保という点では問題ありませんでした。また、高齢者の協力も比較的スムースに得られ、スポーツに関する測定を行いました。しかし、ミクロな部分を測定する高価な機材がない状態でしたので、なかなか思うデータが得ることができず、権威ある学術誌に投稿できるような新しい発見や知見を得ることは、しばらくできませんでした。

 そのうち、スポーツ医学に興味をもつ色々な分野の方が、スポーツ医・科学講座に集まり、講師、助手、大学院生、研究生と一端の講座らしい体制が出来上がり充実してきました。

その後、ナショナルトレーニング科学センターが中心となり日本国内での高地トレーニング施設を探しているときに、その候補地の1つとして岐阜県も立候補しました。そのプロジェクト委員長として幸運にも私が選ばれ、また岐阜県関連の施設としてチャオ御嶽スキー場周辺を中心として低酸素環境下での運動の影響に関してのデータの集積を行うことになりました。そしてチャオ御嶽がナショナルトレーニングセンター候補地として、誘致されるように尽力しました。

 その後、高地の低酸素環境下に関する研究が主体となり、医学部が司地区から柳戸地区に移転した折に、実験室も設備され、研究に拍車がかかりました。科研費等も採択され、寄付金も集められるようになり、その資金を元に岐阜県で初めて常圧低酸素室を設置し、低酸素環境下の研究を中心としてデータを収集し、現在に至っています。この間あっという間であり、大変充実した研究生活でした。

医学部における教育活動としては、スポーツ医学について、テュートリアル教育において運動器コースと地域・産業保健コースの中で講義を担当していました。また、生命科学実習では運動を行っているときの体の変化をリアルタイムでわかる実習を行い、学生の人気を集めました。スポーツ医学に対する興味を持っていただけたことに大変感謝しています。

    

 

■ 次世代へのメッセージ

松岡教授

大変残念なことですが、スポーツ医科学分野は私の退職を機に、廃止となります。しかし、他の医学の研究分野において、スポーツ医学に関心を持たれている医師も多くいるため、スポーツ医学の火は消えないと思っています。

2回目の東京オリンピックが2020年に開催され、これからますますスポーツ熱も盛んになり、スポーツ医学の研究の重要性が増すと思っています。

 県や地域のスポーツ競技団体とともにスポーツの競技力の向上に寄与するような研究、スポーツ傷害の予防に関する研究、高齢化社会に貢献できるための健康づくりに関する研究なども重要です。今後、益々スポーツ医学は必要な学問になると思います。医学部で研究する分野としての存在価値も大きいと思います。

いつか再び岐阜大学医学部にスポーツ関係の研究を行う組織が立ち上がり、岐阜県のスポーツ医学の発展の中心となることを願っております。

 

 


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