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VOICE -岐大医学部から- 成人・老年看護学分野からのメッセージ

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『VOICE-岐大医学部から-』第27回は、2011年4月に就任されました、看護学科 成人・老年看護学分野 教授 松波 美紀先生にお話を伺いました。

■ 看護師になったきっかけは?

松波教授
略 歴
1976年 名古屋保健衛生大学衛生学部衛生看護学科 卒業
  聖路加国際病院 看護師
1979年 岐阜県衛生部医務課 技術吏員
1993年 岐阜大学医療技術短期大学部 看護学科 講師
1996年 中京女子大学大学院健康科学研究健康科学専攻 修士課程修了
1997年 岐阜大学医療技術短期大学部 看護学科 助教授
2000年 岐阜大学医学部 看護学科 助教授
2011年 4月より現職

幼少の頃から、手に職をつけて自立したいとは思っていましたが、具体的な職業として看護師を考えていたわけではありませんでした。ただ、家族が医療系の職業に就いていたことや、先生の勧めもあり、当時は全国でも少なかった四年制の看護大学である名古屋保健衛生大学(現 藤田保健衛生大学)に進学しました。

大学のクラスメイトは12人と少なかったのですが、その分関わりも深く、お互い自由に意見を交換し、それを行動に移すことができました。先生方や病院の指導者さん達も私たちの考えを尊重してくれましたし、非常に恵まれた環境で過ごすことができたと思います。大学では看護師、保健師、中学校(保健)・高校(保健・看護)の教員免許を取得しました。

大学4年生での教育実習を機に、看護教育に携わりたいという思いが強くなり、まずは現場を知る必要があると感じたため、卒業後は聖路加国際病院で看護師として働きました。看護師として働いたのは聖路加国際病院での2年8ヶ月と、岐阜県立岐阜病院での半年程度ですが、この期間の学びは私にとってとても大きく、今の自分のベースになっていると思います。

時には、自分が患者様にケアをしたら更に状態が悪くなるのではないかと思い、手が出せなくなってしまうこともありましたが、そんな私を待っていてくださる患者様やその度に助けてくださる先輩方との出会いもありました。この間のさまざまな出来事が、私に『看護』とは何なのか、私は何をすべき人なのか、そして、看護師としての喜びも教えてくれたように感じます。


■ 教員になったきっかけは?

大学4年生のときの教育実習で初めて看護教育の現場を経験しましたが、そこではさまざまな人に応じた方法を考えるといった看護教育ではなく、決められた方法ばかりを教育されており、そのことに大きな疑問を覚えました。そこから看護教育に興味を持ち、教員になろうと決意しました。

教員としての第一歩は、岐阜県職員として看護専門学校で教鞭を執りました。その後、本学に医療技術短期大学が設立した際、恩師が声をかけてくださったこともあり、教員としてのスキルアップを考え、本学に奉職することにしました。


■ どのような研究を行っていますか?

松波教授

私の専門は老年看護学ですが、中でも認知症がある高齢者の方に対するケア方法について研究を行っています。

看護とは、健康上の問題とそれ故に起こる生活上の困難さに注目して、それを解決していくことに注目されがちですが、加齢による変化が起こる高齢者の場合、健康問題や生活の困難さばかりを見ていては解決に至りません。

老年看護学分野では『持てる力を活用したケア』を提唱しています。これは『孫の顔が見たい』という思いや、耳は聞こえにくくても目はよく見えるなど、その人の持っている力を発見してそれを活かしたケアを進めるものです。この『持てる力を活用したケア』を行うことで、部屋で食事をしていた方がデイルームへ出てくるようになったり、表情も非常に柔らかくなったというような良い結果も出ています。

認知症がある高齢者との関わりはコミュニケーションをとること自体難しく、認知症のある高齢者自身、家族、そして、ケアをする看護師が三者三様の悩みを抱えています。現在は、看護師さんが行った声掛けやケアの中で有効であった事例を集めています。現場の看護師さん達には、日々心がけて実施されているほんの些細なことの積み重ねが認知症がある患者様にはとても有効である事を目で見て確認していただき、もっと日々の関わりに自信を持ってほしいです。その気づきの場として、県内の看護師を対象としたワークショップや事例検討会も開催しています。

また、一般の方への認知症に関する理解を深めていただくために、本学の全学共通教育総合科目内において認知症サポーター養成を行っているほか、県内の小・中・高等学校への出張講義や岐阜市社会福祉協議会と連携して、高齢者擬似体験の場を設けるなどの活動を行っています。


■ 看護師を目指す学生にメッセージをお願いします

松波教授

笑顔を忘れずにいること、人間を好きであってほしいと思います。

世の中には色々な人がいますが、一歩踏み出して自分から話をしてみてください。ただ話をするだけで終わるのではなく、自分は何ができて何ができないのかを確認し、『自分』を知ってください。沢山の人と関わるほど、『新たな自分』を見つけることができます。そして、その『新たな自分』を看護に携わる中で活用してほしいと思います。



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