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VOICE -岐大医学部から- 医学科入試委員長からのメッセージ

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平成22年度の入学者選抜試験が目前に迫ってきました。受験生の皆さんは、自分の力を十分に発揮して入試に挑んでください!
『VOICE-岐大医学部から-』第6回は、医学科入試委員長の医学系研究科 分子・構造学講座 細胞情報学分野 教授 中島 茂先生にお話を伺いました。

■ 入試委員長として、どのような事をされていますか?

中島教授
略 歴
1982年 岐阜大学医学部卒業
1986年 岐阜大学大学院医学研究科修了
岐阜大学医学部 助手(生化学)
1991年 米国Washington大学,Howard Hughes Medical Institute Department of Biochemistry 留学
1993年 岐阜大学医学部 講師(生化学)
1997年 岐阜大学医学部 助教授(生化学)
1999年7月より現職
細胞情報学分野Webページ

入試委員長と言うのは、最終的な入試の責任者という立場になります。

昨年までは、毎年入試委員長が替わっていましたが、継続性が重要との判断により、今年から数年間は、私が入試委員長として務めることになりました。

本学は昭和40年代から平成19年まで入学者定員が80名でした。平成20年、21年の入試より10名ずつ定員が増え、平成22年度は7名の増員が認められました。80名の定員が90名、100名になり、今年は107名の定員となりますので、入学者定員増の対応を議論する責任者となります。

本学では地域枠推薦入試を実施しています。岐阜県出身者で、卒業後は岐阜県で働いてくれる方が対象の入試制度で、今回の入学者定員の増員分は、すべて地域枠となります。

本学医学部の定員が80名だった時代は、岐阜県出身者が10名前後で、多くの学生は卒業後に地元である他県に戻ってしまい、岐阜県への定着率が非常に悪かったのです。
岐阜県は、都道府県別に見ると医師数が人口10万人割合で4、5番目に少ない県でして、本学の入学者定員の少なさや岐阜県出身の学生の少なさが影響していることも一因だと思われます。

飛騨地方の方は本学に入学するよりも、地理的な事から北陸地方の大学に進学する方が多いと聞いています。そのような方で、将来 岐阜県で働いてくれる方を本学にぜひ入学して貰えるよう、高校へ説明に伺ったり、新たな入学希望者を発掘する事も行なっています


■ 臨床医ではなく、基礎医学研究の道に進まれたきっかけは?

中島教授

実は、入学当初から臨床医になるつもりは、あまりありませんでした。研究者に憧れがありまして、理学部に進学しようと考えていた時もありましたが、高校の恩師が『生物として一番面白いのは人間だ』と仰られまして、『なるほど。人間というのを研究するのも面白いかもしれない』と思い、医学部に進学しました。

我々の時代には、医学研究の道に進まれる方も数人いらっしゃいましたし、振り返ってみますと、最終的に基礎医学研究の道へ進んだ同級生が何人もいまして、当時は意識していませんでしたが、なんとなくクラスの中にそのような雰囲気があったのかも知れません。


■ どのような研究を行なっていますか?

私の教室には3つの柱があります。

中島教授

1つは、がんの研究です。抗がん剤を使用した場合、正常な細胞にもダメージがあるため、どうしても副作用が発生してしまいます。人間の細胞には、正常に機能しなくなってしまうと自ら死んでしまうメカニズム(アポトーシス) が備わっていますが、がん細胞にはこのメカニズムがなくなっていますので、どこでメカニズムが壊れてしまうのか明らかにし、メカニズムの復活をアシストして、がん細胞が自ら死んでいくようにする研究を腫瘍外科学や脳神経外科学と共同で行なっています。

2つ目は神経細胞と血管の再生に関して研究を行なっています。脂肪の細胞の中には、上手く誘導しますと神経細胞にも血管にもなる幹細胞があります。この細胞を利用し、脳神経外科学分野のグループと共同で、脳卒中の治療にターゲットを絞った研究を行なっています。動物実験では比較的良い結果を得ていますので、倫理審査を経て、ヒトの細胞を利用し、動物実験と同じような結果が得られるか調べて治療に応用できるように研究中です。

個人的な研究として、日本人の半分位の方はアルコールを分解する働きが非常に弱いので、アルコールの分解をアシストするサプリメントの研究を行なっています。アルコールが苦手な方が無理にアルコールを摂取した場合、飲める方に比べて がんの発症率が数倍高くなると言われています。これは、アルコールが分解する過程のアルデヒドが がんを発生させることが判って来ました。アルコールが苦手な人は、アルデヒドを酢酸にする酵素が上手く働かない人が多いので、この部分をアシストするようなサプリメントをヨーロッパのグループと開発しました。日本人の5~6%は一滴もアルコールを飲めない方がいらっしゃいますが、残念ながらそのような方には効果はありません。このサプリメントを利用した、がん発生の抑制の研究を行なっています。



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