ごあいさつ

岐阜大学医学部耳鼻咽喉科学教室のHPへようこそ

岐阜大学耳鼻咽喉科学教室の前身は,大正3年4月岐阜県立病院に耳鼻咽喉科が創設された時に始まります。

昭和18年12月に同病院を母体として岐阜県立女子医学専門学校が開設され,昭和22年6月には岐阜県立医科大学に発展的に昇格しました。

昭和42年に国立に移管されて、岐阜大学医学部となり、現在に至ります。

初代の久米直助先生、福田 精先生、時田 喬先生、宮田英雄先生、伊藤八次先生に続き、

2020年7月より小川武則が6代目として、教室を引き継いでおります。

創設以来教室で学んだ門弟の数は230名以上(2023年現在)に達しています。

現在の私たちの教室は

教授1名(小川武則)、准教授1名、講師1名、助教4名(内、1名は併任講師兼務)、医員10名(パート医員5名含む)、

大学院生11名と秘書1名という構成です。

また、私たちと連携しながら、岐阜県内を中心とした関連病院(一部愛知県)に勤務している医師が40名以上おります

(詳しくは岐阜大学医学部附属病院の関連病院の各ホームページを参照ください)。

耳鼻咽喉科・頭頸部外科は、「鎖骨から上の頭頸部の領域を担当する診療科」です。 診療範囲は、平衡障害、聴覚障害、中耳疾患あるいは顔面神経障害を担当する耳科領域、

副鼻腔の炎症や腫瘍、アレルギー、顔面外傷などを担う鼻科領域、舌・口腔・咽頭疾患や睡眠時無呼吸を扱う咽頭領域、

音声や嚥下に関係する喉頭領域、そして頸部の良性・悪性腫瘍、甲状腺腫瘍や唾液腺腫瘍を扱う頭頸部腫瘍領域など、多岐に富んでいます。

簡単に言いますと、鎖骨から上の領域で脳と目と歯を除く領域を扱うのが、耳鼻咽喉・頭頸部外科ということができます。

私たちは、明るく開かれた環境で、臨床、研究に偏ることなく、最新の治療法を含めたベストな治療法に精通しながらも

患者さん、ご家族の心情に配慮でき、思いやり(ホスピタリティ)あふれる医師育成を目指しております。

国内外、基礎、臨床問わず積極的に見聞、人脈を広げ、個々のレベルアップを図り、医局員全体で助け合いながら診療・研究・教育に精進してまいります。

岐阜大学医学部附属病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科
教授/診療科長   小川 武則
(Takenori OGAWA)

岐阜大学医学部附属病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科のあゆみ

1914年(大正3年4月)

前身として、岐阜県立病院に耳鼻咽喉科が創設。医長として京都大学より野村仁先生を迎えたところに始まります。

1943年(昭和18年12月)


1943年(昭18.4)~1952年(昭27.8) 久米 直助 教授
岐阜県立病院を母体として岐阜県立女子医学専門学校が開設、久米直助先生が初代教授として着任。 前任地:京都大学、秋田赤十字病院。昭24.10-27.8までは十四代病院長として活躍。

1947年(昭和22年6月)

岐阜県立医科大学に発展的に昇格。

1952年(昭和27年5月)


1952年(昭27.5)~1974年(昭49.4) 福田 精 教授
第2代教授として福田精先生が、助教授として檜學先生が、助手として時田喬先生がそれぞれ京都大学から着任。 最初にカニの視運動性眼振の研究を行い、眼振を平衡生理学的に研究する出発となりました。

1957年(昭和32年)

「運動と平衡の反射生理」を出版。昭和42年には檜先生が第60回日本耳鼻咽喉科学会総会の宿題報告で「メニエール病」を担当。

1963~1964年(昭和38~39年)

福田精教授を班長とする文部省研究費による総合研究「眩暈症の研究」を行いました。

1966年(昭和42年)

国立法人に移管されて、岐阜大学医学部となり、岐阜大学医学部附属病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科が誕生。

1972年(昭和47年5月)

福田精教授が会長で第73回日本耳鼻咽喉科学会総会を岐阜市で開催、時田喬先生が宿題報告「眼振の生理と検査」を担当。

1974年(昭和49年3月)

福田精教授が定年退官。

1974年(昭和49年10月)~1989年(平成元年3月)


1974年(昭49.10)~1989年(平元.3) 時田 喬 教授
第3代教授として、時田喬先生が就任。 視運動性眼振の研究では電算機PDP-12が導入され、視運動性眼振の定性的、定量的解析法を開発。 直立姿勢に現れる身体動揺を重心動揺計で記録、分析し、各種疾患の特徴を明らかにし、 装置の規格と重心動揺検査の基準化を進めました。 振子様直線運動刺激や傾斜刺激時の姿勢反応を伝達関数で解析。 直立姿勢制御機構は電算機PD Pー11を用いて、フィードバックモデルを利用して解析。 さらに迷路性脊髄反射を、迷路性誘発筋電図検査法を開発し行いました。 また、視性・迷路性眼運動系の動特性は自己回帰モデルを用いて分析なども行い、平成元年3月に定年退官。

1989年(平成元年4月)~1999年(平成11年3月)


1989年(平元.4)~1999年(平11.3) 宮田 英雄 教授
第4代教授として宮田英雄先生が就任。 伝統を引き継ぎ,めまい・平衡の研究を主題とし、めまい・平衡障害のリハビリテーションの研究、 平衡機能の発達と加齢変化の研究、平衡機能向上に関する研究、 運動訓練とスポーツ医学の研究、宇宙における錯覚・失認対策法に関する研究、 ヒト側頭骨病理組織の研究、鼻アレルギーに関する肥満細胞の活性化機構の研究、 頭頚部癌の免疫学・病理学的研究、耳鼻咽喉科感染症における嫌気性菌の研究などを行い、 1999年(平成11年3月)平成11年3月に定年退官。

1999年(平成11年4月)~2019年(平成31年3月)


1999年(平11.4)~2019年(平31.3) 伊藤 八次 教授
第5代教授として、伊藤八次先生が就任。 伝統を引き継ぎ、めまい・平衡の研究を行いました。 主なテーマは前庭脊髄反射の研究、身体動揺の研究、迷路障害における空間識障害の研究、 迷路障害患者のリハビリテーションの研究、めまい・平衡障害に対する自律神経の関与の研究を行いました。 また、頭頚部癌に対する抗癌剤耐性に関する研究およびアレルギー性鼻炎におけるTNF-αの関与の研究も 大学院生を中心に基礎医学講座と共同で研究しました。 2019年(平成31年3月)に定年退官されました。

2020年(令和2年7月)~現在


2020年(令2.7)~現在 小川 武則 教授
第6代教授として、東北大学より小川武則先生が就任。 チーム医療を重視し、伝統のめまい・平衡の研究に加えて、頭頸部腫瘍、嚥下の研究を行っています。