岐阜大学医学部眼科学教室

研修医 (眼科医) 体験記

後期臨床研修医 2年 井戸雄貴先生

 2019/4/28-5/2にカナダはバンクーバーにて、世界最大規模の眼科学会であるARVO (Association for Research in Vision and Ophthalmology)に参加させていただきました。
当医局からは3件の緑内障に関連したポスター発表を行い、私は"Association of repeated disc hemorrhages with faster progression in preperimetric normal tension glaucoma (前視野緑内障における急速な視野障害の進行と繰り返す乳頭出血の関連)”についての発表をしました。両隣の海外の先生方が積極的に自身の研究について発信をしている中、自分は頂いた質問に答えるだけで一杯一杯で情けない気持ちになりましたが、およそ3時間の発表を終えた後は謎の達成感が生まれ、今後の人生における多少の自信にも繋がりました。

会場における発表の内容は様々でしたが、中でもOCTアンギオグラフィーは現在のトレンドの1つであり、今後知識のアップデートが必要になってくる領域と感じました。
学会以外の観光の部分では、駐禁の罰金の支払い方法に苦戦したり、アメリカとの国境で現地の警察に叱られたり等トラブルはありましたが、主にカナダの雄大な自然を全身で感じることができ、日頃の疲れのいいリフレッシュとなりました。平成から令和への改元の瞬間を日本で迎える事ができなかったのはやや寂しい気もしましたが、自身の眼科医人生において忘れられない1週間になったと思います。


ポスター会場の様子
海外の先生からの質問に答える犬塚先生、澤田先生

オリンピック会場にもなったウィスラーにて
左から真鍋先生、私、犬塚先生

後期臨床研修医 1年 犬塚将之先生

 私は東京医科大学卒業後、岐阜大学病院の研修プログラムで二年間初期研修を行い、眼科に入局しました。岐阜大学病院の初期研修では自由選択期間が長く、約1年間眼科での研修を行うことができ、そこで眼科は神経や血管を直接自分の目で見ることができ、内科的治療と外科的な治療によって患者さんのQOV向上の手助けを出来ることに魅力を感じ入局を決めました。
今年度は入局同期の数も多く、お互い助け合いながら、そして息抜きをしながら非常に良い雰囲気で毎日働くことができています。
入局して間もないですが、ARVO (Association for Research in Visual Science and Ophthalmology)や日本臨床眼科学会での発表機会を与えていただき、日本のみならず海外での学会発表も経験できることは当科の大きな魅力の一つです。
日々の診療においては、初診日は外来で診察させていただく環境があり、山本教授をはじめとする諸先生方から様々な専門分野について事細やかに教えていただき、とても勉強になる毎日です。また、緑内障外来といった専門外来を担当させていただく機会もあり、岐阜大学ならではの経験を積むことができ、充実した日々を送ることができています。
医局の先生方の出身大学は様々であり、アットホームで優しい先生方ばかりなので、岐阜大学以外の出身の先生でも、気軽に一度見学に来て雰囲気を感じてみてください。お待ちしています!


2019年5月
カナダ・バンクーバーにて (ARVO2019)

2019年5月 ARVOでの発表を終えての食事会

仕事終わりに同期との飲み会

専門医試験をおえて 眼科医5年目 小澤憲司先生

 各科にそれぞれ専門医制度があり、眼科にも専門医がある。初期研修を終え、後期研修2年を含む入局後5年間目に受験することができ、ここ数年の合格率が80%弱、初回受験者は85~90%の合格率で推移していた。令和になって初めての第31回はやや難易度が上がり、合格率は74.1%、 初回受験者の合格率は83.1%であった。
 幸い自分は合格することができたが、実際に試験をおえて感じることは、覚えることがかなり多かったということだ。当たり前だが、試験に合格するにはそれなりに勉強しないといけない。1つ1つの問題を可能な限り正答していくためには、比較的新しい疾患概念から昔から変わらない疾患まで幅広い知識が必要であった。

⚪︎勉強方法
 自分は試験勉強を本格的に11月ころから開始した。
 市中病院にて勤務していたため、平日は朝8時30分から夕方の5時までは日常業務にて勉強するのは困難であった。家庭があるため帰宅後も勉強時間の確保が難しい状態であった。早寝早起きの習慣を活かして早めに病院に行き、朝を勉強時間とした。早朝7時から業務開始まで勉強した。
 土日はどちらかで2、3時間は勉強する時間をとった。

⚪︎昔から変わらない分野は眼科専門医アセスメントで対応
 眼腫瘍や眼光学、斜視などの分野は疾患概念や治療法が専門医試験開始後も大きな変化はなく、問題集をこなすことで対応した。
先輩方が残した問題集の解答をおおいに参考にしながらすすめた。

⚪︎最新の疾患概念、治療法を学ぶ
 網膜光断層計を代表に眼科分野においては新しい機器が次々と出現している。 そして、これらの機器により眼科の診療そのものが大きく変貌を遂げている分野がある。そのため、過去問集のセルフアセスメントを解くだけでは対応できない問題が近年の試験では多い。近年受験した先輩方の解答や最新の治療指針などを参考にしながら、直近の問題傾向を学んだ。
 試験直前には日本眼科学会雑誌のガイドラインや総説を読み込んで、freshな知識を頭にいれた。

⚪︎岐阜大学医局での専門医対策
 岐阜大学眼科医局では受験者が合格した後、使っていた勉強道具が一式そのまま次の受験学年の後輩へ引き継がれる。それをもとに各々で勉強する。専門医試験は皆が通る道のため、大変さは先輩方がよく理解している。そのため、常勤医が多い大学病院や市中病院に在籍の場合は専門医試験前の当直や病棟業務を軽減してもらえ、試験に集中する環境を得られる。わからないところは先輩方に優しく教えもらえるし、視能訓練士の方々も眼光学分野や小児弱視分野を聞くと丁寧に教えてもらえる。
 専門医試験は眼科医療に携わる医師は皆が通る道ではあるが、受験する環境が当科は比較的恵まれていると思った。


令和最初の専門医試験合格者
【左・管野宏昭先生 右・小澤憲司先生】