コラム

医療と医学

2019.09.22

忙しい外来でいかに指導するか? ―間違いの指摘は最後に―

当科は「教育をしっかりやろう!」を目標のひとつに掲げています.でもなかなか難しいと思うときもあります.一番の問題は指導する時間が足りないことです.例えば,忙しい外来で学生やレジデントをどう指導したらよいものか・・・
共有したい方法があります.ワシントン大学Neher先生が提唱した5ステップからなる方法で,1~数分という短時間でできます(図).なんとエビデンスもあり,この方法を知っている指導医は学生から「指導が効果的で,フィードバックが多い」という評価を受けています(J Gen Intern Med 2001).原著を読むと5つのステップの意図が分かります.学生に責任を持って関わる自覚をもたせ,知識の理解度を確認し,本来知っておくべき知識とのギャップを埋めて,良かった点をほめてから,「最後」に間違いを指摘します.すぐに間違いを指摘しないところがミソなんでしょうね.
★教育方法に関して,各施設で行っている工夫ありますか?
Neher JO, et al:A five-step “microskills” model of clinical teaching. J Am Board Fam Pract 5:419-424,1992

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