コラム

医療と医学

2019.04.30

運転免許に関連する認知症診断の問題点

高齢者や認知症患者さんにおける自動車事故が注目されています.さまざまな論点がありますが,医師サイドの問題もあります.75歳以上で免許更新を希望する場合,まず「認知機能検査」を行います.100点中49点未満で第一分類(記憶力,判断力が低くなっている)と判定され,つぎに医師の診断書の提出が必要になります.図は最新の警察庁の報告書ですが,①相当数が認知症に進展している可能性がある第一分類のひとの2割弱しか認知症=免許取り消し(図のピンク)にならないことが分かります.「認知症の診断に自信を持てない,もしくはそう診断したくない」医師の思いが影響している可能性が指摘されています.一方,免許断念のなかで最も多いのが自主返納です(図のベージュ).自主返納のきっかけは「からだが弱ってきた」など自ら決めたが66%と最も多い一方,家族や医師の勧めは少ないことが報告されています.ブログに詳しく記載しましたのでご覧ください.

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