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研修医手記

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木沢記念病院 研修医1年目 林 里奈(part24)

hayashi.jpg 入職式前夜、ついに社会人としての新しい生活が始まるという期待と大きな不安を持って実家を出発しました。あれからもう7ヶ月が過ぎようとしているなんて、信じられないくらいあっという間に感じます。私たち研修医は、1~2ヶ月ごとに科を回っていくため、やっと慣れたころにもう次の科へという感じで、 日々いっぱいいっぱいですが、できないことが多いことを痛感し落ち込みながらも、できることが少しずつでも増えていくことに嬉しさを感じ、毎日充実した研修生活を送っています。
 私は、「人と接して話して少しでも元気になってもらえるようになりたい」と思い、医学部を目指しました。ポリクリのときから、「できるだけ患者さんに会いに行ってお話しよう」と思ってきました。ポリクリで人生初めて担当させてもらった患者さんのことは今でも覚えており、その方から頂いた「いいお医者さんになってくれることでしょう。頑張って下さい」という手紙は、今でも大切に、いつでも見えるところに飾っています。
 研修医になって初めのころに担当させてもらったのはがんの末期の方でした。薬の処方や検査の出し方もわからず、その患者さんに対してできたことは、会いに行ってお話しすることくらいでした。そんな私にもその方は、自分が苦しい中、「先生が来ると元気になるわ」と微笑んでくれました。あの笑顔は今でも忘れられません。
 もちろん医師として薬を処方することも大切な仕事で、これからしっかりできるようになっていかなければならないことですが、初心忘れるべからず。どんなに忙しくなっても患者さんとお話する時間は大切にしていきたいと思います。
 「先生が○○をしたから、あの患者さんは助かった」
 今はまだできることが少なく、周りの足を引っ張っているのではと、落ち込むこともありました。そんな悩みを話した時に上級医の先生が励ましてくれた言葉です。もちろん私だけではなくみんなで全力で向かって患者さんは助かったのですが、その中で私がやったことも少しは患者さんのためになったと言っていただけて、「落ち込んでいるより、できることを少しずつでも増やせるようにしよう」と思えました。
 いつも厳しく指導されている先生からのお言葉、今後もそう思えることが少しでも増えるようにがんばろうと改めて思えた一言でした。
 私は木沢記念病院で研修しています。きっかけは病院見学でした。今まで見学に行ったどの病院より上の先生が熱心に教えて下さり、目標とする女医さんを見つけ、さらに研修医の先輩方がとても楽しそうに働いていたことで、「ここの病院で働きたい」と即決しました。いつも優柔不断な私が、こんなに早く重大な決定をしたのは、自分でも驚きましたが、今では、本当にこの病院を選んでよかったと心から思っています。
 先に回った科について教えあったり、当直中に出会った症例について話したり、自分がわからないことを聞けたり。また仕事で大変なことがあると慰めてもらったり、うれしかったことがあると一緒に喜んでくれたり、いつも身近にいてくれる同期がいます。
 いろいろなことをやらせてくれて、しっかり指導してくれる上級医の先生方や先輩。自分でやったほうが早いのに、いろいろ経験させてくれて優しく教えてくださる看護師さん。「わからないことがあったらいつでも聞いてください」と言って下さる技師さん、MEさん。本当に周りの人に恵まれていると感じます。
 「今が一番いろいろ教えてもらえる」とある先生がおっしゃったように、研修医1年目は一番、わからないことはなんでも聞いて教えていただける時です。そんな一番いい時期に、日々たくさんのことを学び吸収していきたいと思っています。
 こんな素晴らしい環境の中で研修できることを感謝し、今後の研修も頑張っていこうと思います。

平成24年1月1日

掲示者

岐阜大学医学部同窓会
事務局長 横山年光

岐阜市柳戸1番1
電話 058-230-6091
FAX 058-230-6092


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