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岐阜大学医学部に入学して

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岐阜大学医学部医学科1年 神部 宏幸

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初めに

 はじめまして。今年度より岐阜大学医学部医学科に入学しました神部宏幸と申します。晴れて岐阜大学医学部に入学できたことを大変光栄に思うとともに、新しいことばかりの環境にも慣れ始め、楽しい毎日を送っています。この度は「岐阜大学医学部記念館だより」に新入生代表として文章を寄稿する機会を頂いたので、僭越ながら私の思いを綴らせていただきます。

 

医師を志した理由

 私は両親の影響もあり、医師は小さい頃からの憧れでした。中学3年生の時、私の祖父が胃がんで入院することになってしまいました。腹腔鏡手術により胃を切除しましたが合併症が出て再手術となってしまうなど入院が長引き、食もみるみるうちに細くなっていき、それと比例するように元気も無くなっていっているように思われました。しかし祖父をよく知る両親が医師だったこともあり、寄り添ってくださる主治医の先生と薬などについて吟味を重ねていくうちに、祖父は回復方向へと向かっていったのです。そして祖父は今ではお肉が好物と言うほど元気が戻りました。私はこの時、自分の大切な人を自分で守れるという医師の素晴らしさに気づけ、また当時の主治医の先生のような患者さんに寄り添って医療を提供できる医師を目指そうと思いました。

岐阜大学を志望した理由

 岐阜大学で他の大学に先駆けて行っている、学生が自ら症例について議論するチュートリアルシステムや医師育成システムであるクリニカルクラークシップなど参加型教育体系に魅力を感じたからです。また救急救命センターの設備が充実しており最先端の救命医療を学べることも理由の1つです。これらの最高の環境下で学べることに感謝し、日々精進していきたいと思います。

岐阜大学での生活

 小学校、中学校、高校と環境が変わるにつれて生活の変化を感じていましたが、高校から大学への変化が最も大きいと感じています。岐阜大学は全ての学部・研究科が1つのキャンパスにあり在学生数は6000人以上と高校までとは比べものになりません。多くの学生とコミュニケーションをとり、様々な意見を取り入れる良い機会だと感じています。また授業を自分で選択できることも大きな変化です。このため自分の興味のある分野に意欲的に取り組むことができます。全学共通科目は一年生でしか受けることができないため存分に楽しみ、有意義な時間にしていきたいと思います。
 専門科目では前期に医学概論、細胞生物学、医学英語、基礎生理学の講義と初期体験実習がありました。特に印象的だった初期体験実習では聖十字病院や長良医療センター、盲学校、聾学校など様々な場所に行かせていただきました。聖十字病院や長良医療センターでは、今まで話でしか聞かなかったようなことを実際目の当たりにした時、衝撃もありましたが医療現場の現実について知ることができ非常に貴重な体験でした。また盲学校ではアイマスク体験をしました。私は補助があったにも関わらず、近くで物音がしただけで怖くて立ち止まってしまったり、恐る恐る歩くためなかなか進まなかったりしたので、全盲の方や弱視の方は生活に大変苦労されているのだろうなと思いました。聾学校では体育のバドミントンに参加させていただいたのですが、はじめは笑ってくれなかった子たちも運動を介してコミュニケーションを取っていくうちに笑ってくれるようになってくれて、信頼関係の大切さを再認識させてくれました。初期体験実習での体験、学習を今後自分が医師となったときに生かして行きたいと思います。
 後期である今は、生命科学実習の講義と地域体験実習を行っています。地域体験実習では保育園実習で1歳児のパートナーとのコミュニケーションに日々チャレンジしています。1歳児とはいえ、理解できる言葉も非常に多く様々なものに興味を示す姿からは新たに学ばされることばかりです。相手に自分のことを理解してもらうことも自分が相手のことを理解することも簡単ではないかもしれないですが、実習の時間で少しずつでもお互いに理解し、本当のコミュニケーションを取れるようにしていきたいと思います。
 ところで私は大学から一人暮らしを始めました。4月の頃はすべての家事がはじめてで苦戦苦闘していましたが、いまではだいぶ要領も良くなってきて、社会人となる前に一人暮らしを経験できてよかったと感じています。水回りの掃除は特に思っていた以上に大変でした。台所などは面倒くさくて少しほったらかしにしておくだけですぐに大変なことになってしまうので、こまめに掃除をするくせをつけていきたいと思います。また一人暮らしの同級生は大学周りに住んでいてテスト前に一緒に勉強したり、授業後や休日に遊んだりしやすいという利点もありました。テスト前のチュートリアル教室で行っている勉強会のようなものでは自分のわからないところを教えてもらったり、人に説明することで自分の知識を確認することができたりして助かっています。近くに住んでいると終電なども気にする必要がないため、夜遅くまで友人と過ごすことも多く、高校までより密に接することも多いように感じられます。困難な状況の時に助け合える友人を今後も大切にしていきたいと思います。

部活動

 正直、医学部の部活ということもありそこまで部活動には力を入れていないだろうと思っていました。しかし、入学してみると部活動の活発さに驚きました。私は新歓で様々な部活に行ったのですが、どの部活もとても熱心に勧誘してくださいました。記念会館から出たときのビラ配りは今も記憶に残っています。各部活の先輩方が通る道もないほどびっしり勧誘にきてくださり熱を感じました。入学前は小学校から高校までずっと野球を続けてきたため大学でも野球を続けようと思っていたのですが、迷ってしまったほどです。結局、私は入学前の希望通り準硬式野球部に入りました。
 野球部はプレイヤー19人マネージャー7人と決して人数は多くありませんが、限られた時間の中で工夫して練習を行っていました。5、6年生も忙しい中可能な限り練習に参加するなど練習熱心な姿が印象的でした。そんな野球部は部活がない日でも先輩が誘ってくださり様々な場所に出かけるなど縦のつながりが強い部活です。部活のつながりは一生モノだと思っているので入部して本当によかったです。アドバイスをもらったり、相談に乗ってもらったりと部活以外でもメリットを感じています。また高校野球をしていた人ばかりではないのに先輩方がとてもうまいことにも良い影響を受けています。8月に行われた西医体では先輩方に助けてもらうばかりでした。ベスト16という結果でしたが、自分が活躍できていればもっと上にいけのではと思うと悔しいばかりで来年こそは今年以上の成績を残し最終日まで残れるようにしたいという思いがあり、これが自分をもっと鍛えなければならないというモチベーションにもなっています。一緒に入部した一年生の存在も大きいです。部活ではもちろん、勉強などにおいても互いを高め合うことができています。これからも日々練習に励み頑張っていきたいと思います。

終わりに

 ここまで様々な角度から大学生活について書かせていただきました。今回このように執筆させていただくことで、多くの人の支えがあってこそ現在の生活があるのだと再認識することができてよかったです。常に初心と感謝の気持ちを忘れずに、医師としても一人の人間としても信頼され必要とされる人となれるようこれからの大学生活を送って行きたいと思います。拙い文章でしたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

平成31年1月1日

掲示者

岐阜大学医学部同窓会事務局

岐阜市柳戸1番1
電話 058-230-6091
FAX 058-230-6092


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